入院
入院
父の入院で一番気が重かったのは
認知症であること。
入院したらどうなるのか予測が立てられないのです。
父は昨年の冬に虫垂の癌の摘出手術をしました。
術後は痛み止めの点滴をしていますから
本人は痛くないのです。
父には認知症がありますから、予想通り外そうとします。
それでは治療になりませんから、当然拘束されます。
体は動かないように固定ベルトが付けられ手にはミトンです。
父は認知症による記憶障害がありますから
手術をしたことも忘れてしまいます。
その上、術後のせん妄もあってボケ老人さく裂。
認知症もさらにパワーアップです。
お見舞いに行くと
拘束を外してくれと煩いので
ナースに言って、私がいるときだけ外してもらいました。
外した途端、手はカテーテルやドレーン、点滴を外しにかかります。
何度も手術したことを繰り返し言って聞かせ
外しにかかる手をそれなりに阻止します。
お見舞いの1時間、そんな攻防を繰り返しているうち
娘としては、痛み止めの薬なんか入れないで
痛くて動けない状態にしてくれればいいのにと
鬼のような発想になりました。