介護のすすぬ

義親と実親の介護を通して学んだこと

入院 vol.2

入院 vol.2

 

病院での拘束は、治療の上で仕方がないことです。

しかし、外的な力によって拘束されるわけですから

寝ている時以外は本人にとってかなりのストレスになっていました。

 

おそらく

拘束が一時的な認知機能のさらなる低下を助長しているのではないかと

素人ながらに思いました。

 

手術したことも忘れ

体に管が付いていることも理解できず

弔い上げを終えたはずの自分の母親は

故郷で元気にしているかと聞かれた折には

さすがに参りました。

 

術後3日もすると

車椅子に固定して座らされた姿で

ナースステーションに居る父を見かけました。

 

おそらくずっと寝かせないということなのでしょう。

認知症の父を看てくれている病院には

本当に頭が下がる思いでした。

 

その頃に、

父がどうしても私と話をしたいと言っているからと

夜遅くに病院から電話があったことがありました。

 

父は

「この施設に居るのはもう無理だから迎えに来てくれ」

そう言って電話してきたのです。

 

虫垂にあった腫瘍を取り除く手術をしたこと

まだ体には点滴などの管が付いていること

Dr.から退院と言われない限り家には帰れないこと

など何度も説明し

お願いだから看護婦さんや私を困らせないでと懇願。

 

本当にこれが自分の親なのかと心底情けなくなりました。