介護のすすぬ

義親と実親の介護を通して学んだこと

備忘録 vol.58

備忘録 vol.58

 

義母、デイから帰宅した時にプンと芳るアンモニア臭。

 

トイレに入ろうとしたので、

「ちょっと臭うので、履き替えましょうか?」

と声をかけてリハパンを渡す。

 

その「ちょっと臭うので」が気に入らなかったのか?

 

差し出したリハパンはそのまま返される。

 

「私は臭わないから」と言って。

 

1年以上、毎日お世話をするようになったので

こういうことも大丈夫かと思っていたが

まだまだ難しい。

 

 

結局、アンモニア臭を振りまきながら自宅に帰宅。

 

おそらく義弟に指摘されて、履き替えていることだと思う。

 

2016.6

備忘録 vol.57

備忘録 vol.57

 

朝から義弟からLINE。

早朝のLINEは、事件かと思ってドキドキする。

 

今朝の義母の朝ごはんと言って

イカの写真が送られてきた。

 

いろいろ朝ごはんを用意しても、食べてもらえるとは限らないので

そういう日(スイカが朝ごはん)もあるかと思うけど

昨晩の食事の時も、お米は食べなかったので

わかめとしらすのおにぎりを作って持っていく。

 

案の定、要らないという顔をされたが

「わかめとしらすが入ってますよ」と声をかけると

「そうなの?」と言って完食。

 

小さい子と一緒だから

あの手この手を考えて打たないと、なかなか先には進まない。

 

この人の人生、それほど先は長くはないのだから、

「食事なんてどうでもいいか」とは思えない私。

 

これが実の親なら

「もういい」ってなるだろうか?

 

そんなことも考えながら、

これって自己満足なのかと自問自答することもないわけでもない。

 

自分の気持ちも難しい今日この頃。

 

疲れてるのかなあ…。

 

2016.6

備忘録 vol.56

備忘録 vol.56

 

それなりにお金のある家に生まれ、

医者の妻になった義母。

 

お金には困っていなかったので、

洋服も帽子もバッグもかなりの数がある。

 

が、着替えができないのか、面倒だからしないのか

着替えをしないようになってからというもの

毎日同じ洋服を着るようになった。

 

嫁としてそれが気になって

あれこれとタンスの肥やしになっていた洋服を引っ張り出してみる。

 

着替えるだけでも面倒になる認知症

寒いときは着替えが嫌。

仕方がないので、嫁はストーブで洋服を温めてあげる。

 

週末から同じ洋服で通そうとするので

「沢山洋服があるんだから、せっかくだから着替えましょうよ」

そんな風に声をかけたり、

「素敵な洋服が沢山ですね」

と持ち上げたりしながら、

なんとかその気にさせて着替えてもらう日々。

 

正直、しんどいこともあります。

 

義母のお世話をしながら、

実父に介護されていた実母が

一年中同じ洋服しか着てなかったことや

母が着ようと買っておいた洋服が、

タグが付いたまま経年放置によりシミだらけになってしまっていたこと、

そんなことがいまさらのように思い出される。

思い返せば返すほど、母が惨めに思えて胸が苦しい。

 

母に介護が必要になった時に、呼んであげられればよかった。

無理にでもこの家に連れてくればよかった。

 

でも、長男の嫁としてそれは出来なかった。

 

長男に嫁ぐって、こんなに不自由なことなんだろうか?

 

義母のお世話をしながら、なんとなくストレスが溜まる気がするのは

そういうところが一番大きいのかもしれない。

 

自分の親には何もしてあげられなかったのに…

何もしてもらわなかった義理の母にはここまでするのか…と。

 

そんな風に思うのはエゴ?

 

2016.6

備忘録 vol.55

備忘録 vol.55

 

夫から、台湾行きの格安チケットの案内がメールで送られてきた。

 「たまには行ってきたらどうか」と。

 

気持ちはありがたいが、

私が泊まりで出かけるとなると調整が大変。

 

実家に帰るのでさえ、

3ヶ月間に飛行機の予約を入れ、

出かけるからと義弟に連絡。

 

義母のお世話をする私の代わりはいないけど、

きっと、義弟が私がいない日程を調整するんだと思う。

 

義母より年老いた実父が一人暮らしで頑張っているから

実家に帰るくらいは、留守をしても許されるこの状況。 

 

しかし、旅行で留守をするとなると…。

 

「あとのこと(義母のお世話)は、僕がなんとかするから心配いらない」

とでも言ってもらえれば、その気にもなれるが

漠然と「行ってくれば」と言われたところで行きようがない。

 

とりあえず「気持ちだけは、ありがとう」と返信しておいた。

 

これが夫の優しさ。

フォローのない、ただのリップサービス

 

2016.6

備忘録 vol.54

備忘録 vol.54

 

義母、証拠隠滅を試みるのは

やっぱり、おしも関係。

 

おならのついでに中身が滲んでしまったようで、

我が家のトイレに入ったまま出て来ない。

 

かつて、義実家ではトイレにリハパンを流して大変なことになったことがあるので

まさかを想定して、なんとか様子を伺いたい。

 

トイレのドアの外から、

「困っていたら声をかけてね」とか

「(トイレが)長いですが、大丈夫」

といろいろ声をかけてみるが

 

「いま、いろいろやってるの!」の返答。

 

これ以上は…と、

「悪いんだけど、入れてね」と声をかけて

強引にトイレに入る。

 

予想通り、リハパンを脱ぎ、新しいトイレットペーパーと

トイレ掃除シートを取り出して(お尻を?)拭いている。

 

これは一生懸命隠そうとしてるのか?

 

「替えのパンツ、うちにもありますよ、

今持ってくるから待ってて」

 

こういう時は、安心させることが大事。

そんな思いで、うまく処理する。

 

年をとると思いもかけないことが起こるけど

それは仕方のないこと。

 

そんな姿を見せて頂きながら、自分の老後に思いをはせる。

 

「年をとるって素敵!」

とはならない現実。

これは案外重い。

 

 

(嫁の学び:トイレ掃除シートはトイレ内に置いてはいけない)

 

2016.6 

備忘録 vol.53

備忘録 vol.53

 

夫は頼めばやってくれる。

 

義理母の送りだって、頼めばやってくれる。

私が熱が出た時だって、頼めばやってくれる。

 

でも、頼まないとやってくれない。

 

困っているなら言えばいい。

手伝って欲しいなら言えばいい。

言わなきゃわからない。

 

それが夫の言い分。

 

でも、言わないとやってくれないならいいや。

 

それに、

言ったところで気分良く引き受けてくれないのはお約束になっている。

 

言うだけ疲れるから、自分でやるさ。

 

でも、いったい誰の親の面倒なんだろう。

 

今日は代わりに送っていこうか?

本当はそんな自発的な協力が嬉しかったりする。

 

それができないならせめて

ありがとうの一言が欲しかったりする。

 

おじさんは

「ありがとう」「ごめんなさい」が言えない生き物。

 

そう思えば、多少は我慢ができるか…。

 

 

2016.6

備忘録 vol.52

備忘録 vol.52

 

義母は、食事のあとは必ずソファで横になる。

胃癌で胃の全摘出をしてから食後は横になることが多く

既に四半世紀も経過している周知の事実。

 

次男はわかっているから、自分の部屋に戻って横になる。

 「お婆ちゃんが横になるだろうから、ソファは空けておくね」

って言って。

 

でも、義母の実の息子である夫は、気が利かない。

 

「ソファを占有しないで」

と声をかけると

 

「(義母が)座りたいならくればいいじゃん」

って、言う。

 

『来たら空けてやるよ』的な感じ。

 

実の親子だから?

 

でも、80歳を越えた認知症の母を相手に大人気ないと思う。

 

「もっと、気を使え!」って思う。 

 

この日は同居の義弟は野球のナイターに出かけて遅い帰宅。

なので、8時頃に義実家に母を送ってそのまま10時まで一緒に過ごす。

 

10時過ぎに家に戻って来たら、夫はソファで爆睡。

 

 これって、なんなんだろう…。

 

2016.6