介護のすすぬ

義親と実親の介護を通して学んだこと

備忘録 vol.24

備忘録 vol.24

 

(義母のお世話をし始めた頃に思っていたこと。)

 

 この人に何にもしてもらってない、

誕生日さえお祝いしてもらってない、

実の親じゃないから学校を出してもらったわけじゃないし、

お世話になったわけじゃない。

 

どちらの親も自分の親に変わりはないから、大事にしてあげなさいと、

実の親に言われたところで、何もいい思いはしてないのに…という気持ち。

 

実の母親は寝たきりになりながらでも、

十分に娘の世話を受けることなく逝ってしまったというのに。

 

だから正直なところ、気が重かった。

そんな嫌なことを考える自分の姿にも、気が重かった。

 

困っている人を目の前にして、知らん顔ができるか?

自分の心を動かしたのは、そこだった。

 

一番辛いのは、私ではなく義母。

 

きっと嫁の世話なんかになりたくはなかったと思う。

きっとボケたりなんかしたくなかったと思う。

 

ボケる前から、肩肘張らないで生活することって大事だと思った。

 

ボケる前から、周りの人のことを考えて、

みんなが笑顔になれるような付き合いをすることって大事だと思った。

 

 

2016.4