介護のすすぬ

義親と実親の介護を通して学んだこと

白内障 vol.4

白内障 vol.4

 

白内障の手術の3日前から

一日に3回、3種類の目薬を点眼をします。

 

そして、当日は30分毎に同様の点眼をします。

 

父は自分で目薬をさすことができません。

自分の目の上に目薬を持ってくることが出来ないのです。

空間認知の欠落はこんなところにも表れていました。

ゆえに点眼は私の仕事。

 

目薬一つまともにさせない状態で入院というのも憂鬱でしたが

そこは病院なので、事情を説明して入院中は点眼をお願いしました。

 

白内障の手術ですが

両目を手術すると言っても

一度にするわけではありません。

 

一日目は右

二日目は左

 

なので手術のための入院は2泊3日でした。

 

手術前の30分毎の目薬なども

父1人ではできるわけはないので

手術の2時間前から私が付き添いました。

 

思えば、手術自体は大変ではないのに

その前段階や後が大変でした。

 

頭がしっかりしていれば

管理された時間での点眼くらい

大したことないと思うのですが

時間の感覚や空間認識の欠落した父にとっては

どちらも大変なことでした。

 

15分ほどで手術を終了してきた父は

「こんな気持ち悪いことはもう二度としたくない」と

それなりに憤慨。

 

それでも

「本当に目を洗うんやなあ。

もっと若い時にやっておればよかった」

そんな感想も述べました。

 

部分麻酔でしたので

手術中に動いたりしないかなど

認知症があるのでとても心配でしたが

人の話がそれなりに聞けるような後期高齢者でしたので

白内障の手術は無事に終わることが出来ました。

 

その時、父の年齢は85歳。

多焦点レンズは片目35万円で自費。

 

2年後には失明と言われたのですから

その後、2年生きてくれれば手術の意味が見いだせます。

 

2年まであと半年くらいでしょうか?

あと半年は何もなさそうな気がします。