空間認識 vol.5
空間認知 vol.5
空間認知で困ったことはもう一つありました。
エスカレーターが乗れなかったのです。
エスカレーターまでの距離が測れず
丁度良い場所で足を出すという行為が難しくなっていました。
何気ないことでも
脳の中では案外と複雑な処理をしていたのかと
今更ながらに気が付いたことでした。
なるべくエレベータを利用し
仕方なくエスカレーターを使うときは
いちにのさんと声掛けをして
丁度良い場所で足が出せるようにしました。
まるで小さい子にするようでした。
小さい子なら手をもって持ち上げることも可能ですが
父は私より体が大きいので
疲れたのは「気」だけではなかったのは
言うまでもありません。
それでも、高齢者にしては骨が丈夫でしたので
多少転んでも骨折することはないだろうと
それだけが救いでもありました。