介護のすすぬ

義親と実親の介護を通して学んだこと

備忘録 vol.37

備忘録 vol.37

 

糖尿病を患った義父の介護は壮絶でした。

 

なので、介護のプロに協力してもらうまでは、

義母と私とで なんとかやっていました。

 

人工透析だって、それ以外の病院だって私が車を出しました。

 

お昼ご飯を届けたことも何度もあります。

 一緒に外で食事をしたことも何度もあります。

 

体の大きい父を支えたために、

私は自分の背中の筋を痛めたことだってありました。

 

父の状態のことは担当だったケアマネさん同様、よく知っています。

 

でも、ケアマネさんは月一で来ると、

必ず義母とケアステーションの介護者との壮絶な介護の思い出話。

 

『あの時(義父の介護)は大変でしたね、みんなよく頑張ったわよ。

あの大変な時をみんなが知っているから、

今、みんなで(義母を)見ていこうってなってるのよって。』

 

認知症は幸せなことに

辛かった過去のことはすっかり忘れて何も覚えちゃいません。

 

当時のことをケアマネさん褒められて、

「そうなんだって。よく聞いておいてね!」

と満面の笑みで得意げに私の方を向きます。

 

気持ちはわかりますが、

私もすごく大変だった時を一緒に過ごしていましたよ。

 

ケアマネさん達は知らない私と義母と義父の生活。

ケアマネさんだけじゃなく、夫も夫の兄弟も知らないのです。

 

今更、労って欲しいとは思っていませんが、

「あなたは知らないでしょうね?」

みたいな言われ方をするととても切ないです。

 

ですが、これも人間育て。

修行みたいなもんだと思って、飲み込むことにする。

 

 

2016.5